2010年7月6日火曜日

働くということの意味を考える。

働くということの意味が問われている。


田坂広志氏は、

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 田坂広志 「風の便り」 ふたたび 第175便

  言葉に宿る思想

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の中で、


「働く」(はたらく)とは、 「傍」(はた)を「楽」(らく)にすること。 

という意味が既にあったことを説いています。



田坂氏は、

「働く」という言葉の中には、すでに、「社会貢献」の思想が
宿っていたことを指摘しています。


ソーシャルビジネスからソーシャルがなくなる日。

そうです。

すべてのビジネスは、社会性を持つことが必要で
それが実現されればソーシャルビジネスという用語も
必要なくなります。


そのために、我々は進まなくてはならないのです。



「これからの時代の企業は、営利追求だけを目的とす
るのではなく、社会貢献を大切にしなければならない」 



時代は、、、

「営利追求のみを追い求める起業家はなく、社会貢献
を尊重する社会起業家を求めています。


彼らは、新時代の到来を告げる志士であり、その目標
は社会の全体最適であり、企業だけの視点を超えた社
会改革をビジネスの手法から実現しようとするものです。


つまり、社会全体が幸福になる方向を一個人が求める
ことによって、社会の全体最適と個人の最大幸福を実現
しようとする視点は、まさに、宮沢賢治の思想にも通ずる
社会思想家の変わらぬ夢であり、理想像なのです。



働くことの意味が問われている現代だからこそ、


「働く」ことの目的もう一度見つめ直し、「営利追求」と
「社会貢献」を共存させる新たな働き方を目指してい
かねばなりません。



「働く」ということは、すでに、社会に貢献するという
喜びを意味していることに我々は立ち返らなければ
なりません。

2010年6月2日水曜日

人生において成功とは何か?

先日、エコビレッジ国際会議に出席して、21世紀の新たなる息吹を感じてきました。

http://ecovi.begoodcafe.com/


会場は、エコビレッジに関心のある人たち、エコビレッジやパーマカルチャーを実践
している人たち、それを目指している人たちが集まって、様々な意見交換がなされま
した。

21世紀は、大地に還ることによって、人生の意味や産業の構造、精神や物質的な
価値観が大転換する時代となるでしょう。

そもそも我々の文明社会は地球の歴史や自然生態系の持つ悠久なる蓄積からすれば、
一瞬の輝きをみせた泡沫のものかもしれません。人間は成功体験からなかなか離れ
られません。誰でもそうですから、これを恥ずることはありません。

しかし、間違いに気付いたり、現状の方向感に違和感を感じだときには少し留まる
勇気も必要です。すぐ方向転換は無理でも、まずは、少し止まって周囲を見回したり、
これまでの足跡をたどったりすることによって、少し呼吸が楽になって、冷静にな
ってきます。

暴走する文明社会や疲弊する経済優先主義の社会を離脱するのは容易ではありません
が、不可能ではありません。


エコビレッジは、そのひとつのオルタナティブを示しています。

健康に良く、環境にも良い、自分も楽しいし、他人も幸せにできる、そんな生き方
があれば、社会は変わっていくかもしれません。

エコビレッジはそのひとつの方向を示してくれています。


エコビレッジを実践している人々は、みんなとてもハッピーな表情をしていました。
きっと好きなことを実現する喜びを味わっているのでしょう。

まだまだ経済的にも自立していくのは難しい産業かもしれませんが、みんなで支え
あえば、自立も夢ではありません。何といっても地産池消ですし、自給自足が原点
ですから、持続可能な世界には一歩づつ近づいている実感を得られます。


好きを仕事にする



なかなかできないことですが、大地に根付いた生活の中でもうひとつの天職をみつ
けていく生き方が注目されています。

塩見直紀さんの「半農半X」の考えです。

http://www.towanoe.jp/xseed/

Xは自分の好きな仕事(活動や趣味からスタートでも良いでしょう)をいれます。

すばらしい考え方だと思います。

作家の星川淳さんが「半農半著」と自らを称したことから塩見氏はこの概念を
つくってきたと述べておられます。

屋久島で農業や林業をしながら著述業をするという生活はとても21世紀的な生き方
かもしれません。


すばらしい発想の転換です。


また、ソフィアバンクの田坂広志さんは、人生の成功について素敵なメッセージを
述べています。


http://www.hiroshitasaka.jp/tayori/tayori169.pdf


人生において、悔いのない人生とは何か?

田坂広志さんは、成功の定義をもう一度考えるよう示唆をしています。


そして、いくつかの著書で、それは、「人間的な成長」を感じる人生だと
述べています。

是非、

「未来を拓く君たちへ-我々はなぜ志を抱いて生きるのか」(PHP文庫)
という著書もご覧になってください。



本当に悔いのない人生とは、「人間としての成長」を目指す人生のことです。

手段を選ばない成功ではなく、自分の尺度からみて成長をとげていくことが
できたといえる人生こそが、真の「成功」ということなのでしょう。


成功を定義することなしに、成功はなく、未定義な成功をがむしゃらに追い
求めることが現代社会の閉塞感を招いているように思えてなりません。


ソーシャルビジネスやコミュニティビジネスが台頭してきた背景にも、こうした
真の成功を問い直す社会的な風潮や個人の意識変革が広がってきたことがあると
えるでしょう。



時代は、志を求めています。



人間的な「成長」の根底は、崇高な「志」の存在にあるといえるでしょう。

このような混沌とした時代だからこそ、熱い「志」を持った人々が生まれて
くるのです。


明日は、「成功」ではなく、自分にとっての「成長」とは何かを考えて行動して
みましょう。

2010年5月23日日曜日

21世紀の新たなる風をみつめて


みなさん、こんにちは

宮城大学事業構想学部の風見正三です。


研究室を開設して早くも3年目を迎えようとしています。
おかげさまで本当に様々な活動をしてきました。

様々な自治体に出向き、21世紀の地域起業家の育成を微力ながら行ってきました。

2010年は、新たなる旅立ちと挑戦の年としたいと思っています。

2010は、20世紀の負の遺産を解消し、21世紀にふさわしい持続可能な社会を創造
を実践するリスタートの年にしていきたいと思います。


競争から共創へ

すべての生命や人間性が尊重される社会へ

資本主義と社会主義の二元的な視点を超えて

社会貢献と経済活動が共存する

真の豊かさを感じる社会に

コミュニティの視点から変革をしていきましょう。


風見正三

2010年 5月